2024/05/10 11:30
北海道生活

ハーバルライフ|ニセコ「ヴィラ ルピシア」の春のガーデン

北海道・ニセコの春。穏やかな日差しに直物たちが成長中。今回は、ニセコ「ヴィラ ルピシア」のガーデンシーズンのはじまりの様子をお伝え。
このコーナーでは、香りを持つ植物の魅力に惹かれて、育てる、眺める、味わう―、日々の出来事をハーブ研究家のかりのあさのさんがつづります。「風葉香(ふうか)」は、風で葉っぱが揺れ香るハーブのことをイメージして。

取材協力:かりの あさの さん(herbarist・ハーブ研究家)



今冬のニセコは、例年に比べると雪が少なかったように思います。雪解けも早く、私がガーデンを監修しているレストラ&デリ「ヴィラ ルピシア」のガーデンの宿根草や球根たちは、日に日に新芽を伸ばしてきています。
花がまだ少めのGW(ゴールデンウィーク)時期に合わせて、パンジー&ビオラの鉢植えをテラスエリアやレストランの玄関エリアに設置しました。鉢植えは15基あります。春の花々を楽しんだあとは、夏~秋に楽しめる鉢植えの演出のために、6月中旬に花苗の植え替えを行ないます。
パンジーやビオラの春らしい彩り、初々しい葉色や芽を目をするのは今だけ。一番ワクワクするシーズンですね。

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色とりどりのパンジー、ビオラの花。春らしい彩りを楽しませてくれる

また、春は今シーズンに加える一年草の植栽を考える時期でもあります。レストランのテラス席エリアは、昨年まで宿根草のみのボーダー花壇でしたが、今期からは一年草も追加する予定です。華やかな花を眺めながら、テラスでランチを楽しめそうですね。

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レストランのテラス席エリア。宿根草と一年草の混植で、今期はシーズン通して彩り豊かになる予定

ひと冬越えると、花壇の縁に利用していた木材が傷んだり、壊れたりしている場所がいくつか出てきました。スタッフの方が新しく用意した木材をカットして、塗料を塗り、修理が始まります。

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修理に必要な木材をカットして準備。丸太を縦に半分にし、塗料を塗る

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基礎から本格的な修理も

土木の知識が必要な修理や、スタッフさんの作業の手際のよさに感謝しています。修理が済んだ花壇は、土留めを兼ねた枠(囲い)の木材が新しくなり、引き締まりました。木の素材はナチュラルな雰囲気もあり、花や緑との相性もよさそうです。

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修理を終えた花壇の縁取り。花や緑の植栽を引き立ててくれそう

花壇の修理をしながら、枯れ草の除去や気温が高い日には水やりなど、スタッフさんが手入れをしてくれています。

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宿根草と球根類の象徴が著しい。4月中頃の様子

春一番の花は、スイセン! この花を見ると「春が来た」と実感しますね。また、GWの頃から咲き始めたチューリップ。いろいろな種類の球根を入れてあるので、5月下旬まで順番に咲いて楽しめると思います。

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春を感じさせるスイセンの花。種類豊富にあり咲き姿もさまざま。4月下旬

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春らしい花の一つ、チューリップも花色や咲き姿などバリエーション豊富。下の写真は、駐車場のボーダー花壇。GW後半からの様子

昨年、ヴィラ ルピシアのガーデンに訪れた方々に大人気だったアリウム・ギガンチウム。現在は、すくすくと成長中です! 秋に40球近くの球根を追加したので、今シーズンは華やかさがアップしそうです。

また、宿根草ガーデンで定番のアルケミラ・モリスも、可愛い若い葉を出してきています。レモンイエローの小花が咲く頃は、キャットミントの薄紫色の花とのコラボレーションが楽しめます。

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アリウム・ギガンチウムが葉を伸ばしてきた

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若い小さな葉も、アルケミラ・モリスの特徴的な葉の形をしている

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花シーズンの頃の様子(昨年の様子)。丸いギガンチウムの花がユニークな動きを加えている

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アルケミラ・モリスとキャットミントの対照的な花色のコラボ。丸い花はチャイブ

アジサイ‛アナベル’の苗木を植え込みしてから、ようやく3年が経ちました。地際から新芽を出してきたところですが、初夏に向けて可愛い芽が勢いよく伸び、大株になって花をたくさん付けてくれるはず。ガーデンのあちらこちらに植えてあります。

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アナベルの新芽

レストランのシェフから「フレッシュハーブを摘んで料理に利用したい」とリクエストがあり、キッチンハーブもいろいろ植えてあります。オレガノ、チャイブ、フェンネル、ラビッジなど。

オレガノは成長が早く、香りが薄くならないよう早めに切り戻しをして、新芽を絶やさないように手入れを行ないます。

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オレガノ

今はまだ新芽を出したばかりですが、大型に育つフェンネルはガーデンで存在感を放ちます。独特の香りがありますが、魚介との相性がよくマリネなどに。また、料理に添える飾りにも使えるハーブです。

ラビッジも大型に育ちます。セリ科のハーブで、セロリに似た香りがブーケガルニなどに重宝します。私はこのハーブが好きなので、キッチンでシェフに使っていただけることが何よりも嬉しいです。

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フェンネル

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ラビッジ

昨年はガーデンで手入れをしているときに、多くの方々に声をかけていただきました。植物の名前や苗の販売先、育て方の質問など、初対面でも植物を介して楽しい時間を過ごすことができました。
また、ガーデンに点在するフォーカルポイントで写真撮影も楽しまれていて、ガーデナー冥利につきます。

シェフが腕を振るうレストランの料理や、ブティックのパンやデリ、お茶専門店ならではのソフトクリームなども楽しめます。ニセコへ遊びに行く機会がありましたら、立ち寄ってみてくださいね。

プロフィール


かりの あさの

herbarist・ハーブ研究家。北海道札幌市内に在住。ハーブやアロマの指導員などの資格を有し、30年以上植物と向き合い得た知識・経験をもとに、企業のアンバサダーや商品開発に携わる。また、さまざまな講座開催や公共の場での「みどりのまちづくり」のサポートなど、幅広く「ハーブのある暮らしの魅力」を伝えている。

・かりのあさの lit.link(リットリンク)https://lit.link/karinoasano

HP「ハーブまるごと活用生活」、Facebook「かりのハーブcom」やInstagram「karinoherb」をまとめて掲載中



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